本日マネーフォワード社と打合せをおこないました

本日、マネーフォワード社の担当者と打ち合わせをおこないました。確認したことの一つが今後のマネーフォワード社の方向性についてになります。以前も書きましたが、金融機関などのマネーフォワードクラウドの認知度が低いことが利用者が増えない要因と思いその点について再度方向性を確認しましたが、前回同様、さほどインパクトのある回答はありませんでした。金融機関取引やクレジットカードのデータを会計ソフトに連携できることは間違いなく事業者にとっては有益であり、その利便性が認識できれば導入数はぐっと増えると思いますが現状では期待値には程遠いように感じます。とはいえ、当事務所の多くのお客様には導入いただいており決算書や試算表作成報告までの時間は大幅に短縮されておりますので今後も進めていきたいと思います。

金融機関も会計ソフトの会社もそうですが、電子化で人と会ったり顔を合わせて話をする機会が減ることで、経営者や税理士の実際の状況を認識できていない、言い換えますと薄いものになる場合があると思いました。様々なことが効率化されても、顔を合わせて話すことの重要性は忘れてはいけないように感じます。

前期、前々期対比の損益及び資産等の推移の確認

会社の貸借対照表や損益計算書を確認する際に必ず行っていただきたいのが前期との対比、前々期との対比になります。経営は短期的に変動する場合と中長期的に変動する場合がございます。短期的なものはその月の損益計算書や貸借対象表を確認すればわかるのですが、中長期的に損益や資産債務の金額がどのような流れで動いているのかを確認することは有益だと思います。顧問の税理士がいる経営者の方はぜひ少なくとも対前期比の推移損益計算書・貸借対照表を出力していただいてご確認されることをお勧めいたします。

売上総利益率 建設業編①

建設業の経営者の方に試算表や決算書をみるときに必ずご確認いただきたいことの一つが売上総利益率(粗利益率)になります。売上総利益率(粗利益率)とは、工事売上に直接関係のある経費(材料費、労務費、外注費、その他経費)の合計額である工事原価を工事売上高から差引いた利益の割合のことです。大きく変動する場合には経営者の方はその原因を確認する必要があると思います。

売上総利益率(粗利益率) = 工事売上高 - 工事原価 / 売上高

例えば、通常売上総利益率(粗利益率)が20%位であるのに10%位になっていたらどのような原因が考えられるでしょうか?そもそも利益がでないご認識で受けた工事は別として、第1に考えられることは、利益があまりでない金額で工事を請負ってしまったケースです。もし利益がでない金額で工事を請負ったことをご認識していなかった場合は、早急に赤字になってしまった工事についてその原因を確認して、今後請負う工事で利益がでるように努めるべきかと思います。原因として考えられますのは、例えばで材料費や外注費の金額が高騰しているにもかかわらずその値上がり分を工事の請負金額に考慮できていないケースなどです。経営者の方は工事原価が値上がりしていることを経理担当者などに定期的に確認しておくとよいかと思います。予想以上に現場の工期が長引いてしまった場合なども原因になりうると思います。現場管理をきちんとしていないと工事完了後に予想を上回る材料費や外注費がかかてしまったことを知ることになってしまいます。

経営者の方が税理士にご依頼されている場合は、月次決算や決算の都度、売上総利益率(粗利益率)について説明してもらうとよいかと思います。

法人の決算書で確認する点 債務超過か否か

会社が決算を迎えた際に確認する点の一つとして「純資産の部」がございます。これは貸借対照表の資産から負債を差し引いた金額を示します。この「純資産の部」がマイナスになっておりますと債務超過の状態にあり、金融機関等から評価を受ける場合には評点を下げてしまう要因となります。

 会社は毎期、利益をだしていくことで債務超過の状態から抜け出すことができるのですが、債務超過の金額が大きい場合には債務超過を解消するには少し時間がかかることとなります。役員借入金などの債務免除などにより債務超過の状況を改善するという方法もございます。会社が債務超過の状態にある場合は顧問税理士に相談されることをお勧めいたします。

確定申告を税理士に依頼したほうがよいケース

個人事業者の方が事業をおこなうと、金融機関に融資申し込みをするということは十分に考えられると思います。今まで確定申告で納税額が少なくなればいいといった感覚でご自身で申告書を作成していると、気が付くと売上と費用の金額がほとんど同じであったっり、業界平均の粗利率とは程遠い粗利率で申告書ができているようなケースをたまに拝見することがあります。納税は少なくて済んだとしても金融機関は確定申告書を見て信頼できる事業者なのか検討いたしますので、「信頼される申告書」を作成して申告を続けることが金融機関等からの信頼を受けるためにはとても重要なことになります。ご自身の申告書を見て自信をもって「信頼される申告書」というご認識ができない場合には、税理士に依頼して適切な申告書を作成頂くことも一つの選択肢ではないかと思います。

コロナ融資についての金融庁の考え方(金融機関編)

金融庁は新型コロナウイルス感染症の影響などによる中小企業の金融の円滑化について意見交換会などを実施し金融機関関係団体に対しいくつかの要請をしております。この「要請」という表現はとても強い印象で、国が金融機関に対して強いメッセージを発信していると考えます。令和5年3月7日に開かれました「中小企業の金融の円滑化等に関する意見交換会」には、政府側として経済産業副大臣・農林水産大臣政務官・国土交通大臣政務官などが出席され、金融機関側としては全国銀行協会会長・全国地方銀行協会会長・全国信用金庫協会会長・全国信用保証協会連合会会長などが出席しております。

意見交換会の内容を拝見すると「貸付条件の変更等の実行率は極めて高い水準で推移しているものの、事業者からの返済期間・据置期間延長の事前の相談において、すでに元金返済を開始している事業者や2度目3度目の条件変更の事業者も含め、申し込みを断念させるような対応を取らないことは無論のこと、返済期間・据置期間の長期の延長等を積極的に提案するなど、既往債務の条件変更や借換え等について事業者の実情に応じた迅速かつ柔軟な対応を継続すること。」などという文章も確認できます。「申し込みを断念させるような対応を取らないことは無論のこと」などの部分はとても強い表現ですね。皆様がコロナ融資を申し込みをする際の金融機関の担当者に金融庁が各金融機関関係者に要請した内容を十分に理解して対応してくれている方はどれくらいいるでしょうか?担当者がコロナ以前と変わらない対応で接してきたら注意する必要があると思います。単純に経営分析等の結果だけで融資審査をしているようでしたら「コロナ感染症の影響や金融庁が要請していることをどれだけ斟酌しているのか?」尋ねてみるのもいいかもしれません。残念ながら民間金融機関の場合は支店の評価、担当者自身の評価を優先に考えて動いてしまう可能性があるからです。コロナウイルス感染症が5類に移行したとしても、金融庁や財務省が発している「要請」は日本の中小企業への資金繰りの後押しとなり経済復興につながってほしいと感じます。

金融庁資料 「中小企業の金融の円滑化等に関する意見交換会」(令和5年3月7日)、「年度末における事業者に対する金融の円滑化等について」(令和5年3月7日)

 

経営者の銀行との付き合い方(業績が悪かった時)

金融機関より融資を受けている場合は、一般的には決算後、決算書一式を提出します。経営状況が良ければ提出しやすいですが、あまりよくない経営状況であった場合は決算書は提出しにくいですね。そんな時こそ冷静に決算書をご覧になってみてください。業績が良くなかった理由が、売上であれば前期に比べて減少に至った理由を整理されるとよいと思います。売上が前年対比であまり変わっていないけれども設備投資や修繕費で経費が大きかった場合などは将来への投資と考えられますので、今期業績がいまひとつでも来期以降への期待感はあると思います。仮に売上が前期対比で減少していたとしても、減少している原因きちんと把握していて来期への改善方法を整理されているくらいですと、いざ銀行担当者と話しても金融機関側は「財務諸表を把握していて来期の見通しや改善点をすでに考えている経営者」として信頼を得られるのではないかと思います。業績が悪かった場合は「悪かった」というだけの報告になると金融機関にマイナスの印象をもたれることもありますのでもったいないです。業績が今一つの決算の時ほど信頼を得られるように準備したいものですね。

経営者の銀行との付き合い方(創業融資編)

社長さんが初めて銀行に融資申し込みをする場合(創業融資のケース)は緊張しますね。野球で百戦錬磨の高校に新設校が練習試合を申し込むような気持ちでしょうか?

圧倒的に知識や経験がある銀行に融資申し込みをしたり、担当者と面談をしたりというのは社長にとっては不利な状況といえると思います。

不利な状況(融資について知識や経験が乏しい状況)ではできるだけ情報収集をして、申し込みや面談にいかれることをお薦めいたします。とりあえず行ってみようという程度の気持ちで行ってしまうと、いろいろ質問をされると緊張してしまい事実をうまく伝えられないことにもなりかねません。

かといってネットで検索して創業融資申込経験者の話を読んでも、信用できるレベルの情報なのか否かわかりずらいですね。そういう時はぜひ顧問の税理士にご相談ください。少なくともある程度経験のある税理士であれば融資申込書を書く際の注意点や面談の際の対応について話をしてくれるはずです。

銀行の担当者によりますが、面談のスタンスは大きく分けますと「どうしたら融資できるか?」というプラスの視点で対応してくるケースと、「どういう点が問題なんだろう?」というマイナスの視点で対応してくるケースがあると思います。両方の視点からご対応頂けると助かりますね。しかし、明らかに「どういう点が問題なんだろう?」というスタンスで繰り返し質問をされると社長さんは緊張してしまい事実をうまく伝えられないこともあります。あらかじめ融資を受ける際の課題を整理しておくと良いかもしれません。積極的に「どうしたら融資できるか?」というスタンスで接してくれる担当者は私の経験ではいい担当者です。自分の担当者がどういうタイプなのかわかる余裕があるといいですがなかなか難しいですね。